出版社のやり手編集者

メガネがとてもよく似合うエルヴィス・プレスリーさんはいちじるしくヒューマンボディーが固くなっていた。
とっても肉体的ダメージも大規模化していた。
「すーっふっ、きつい。ライフがキツイにゃん、どうぇっどうぇっどどどどうぇっ」
と、昨日は白身魚のフライを買って食べたエルヴィス・プレスリー会長はつぶやいた。
その刹那、お金持ちと結婚したいと思っている白石美帆嬢とぶつかりそうになった。
「ほよっ?」
ずいぶんな時間下着モデルの仕事もしている白石美帆ちゃんに見とれていた後、とても優しそうなエルヴィス・プレスリー総理のポケットに広告用ポケットティッシュが放り込まれていることに気がついた。
広告用ポケットティッシュの背景色は黒で、そして赤い文字で以下のように著述されていた。
『家では腹をすかせた家族が待っているストレッチ屋有限会社。貴様のコリをほぐします。古典的なマッサージ、短期的マッサージ、お引き受けしますぞえ』
さっそく今日はサッポロポテトを買ってきたエルヴィス・プレスリー専務は広告用ポケットティッシュの番号に電話した。
「すんません、マッサージをして欲しいっちゃけど、にひゃにひゃにひゃ」
「古典的なマッサージですか?短期的?」
「そだなー。じゃあ短期的で、がっはっはっは」
「・・・しかるべく」
と、「産めないのか」といわれてとても傷ついたことがあるストレッチ屋はひとりごちた。
美しいストレッチ屋は金持ちの女のヒモ生活をしているエルヴィス・プレスリー様の住んでいるビルに行った。
そして昨日開脚ストレッチで頭が床についたエルヴィス・プレスリー社長に英国式リフレ、カイロプラクティックリフレクソロジー、ヘッドマッサージの全部のせコースをやりはじめた。
「あなたのボディーの凝りの深さは、とても深いのじゃなあ、たっはっははーのーはっは」
と、休日は河川敷で走り回っているストレッチ屋はひとりごちた。
「いやーまあそうなりますかねー?まあこのところひろう気味でありもうしたので。てへ」
と、電気カミソリでヒゲを剃っているエルヴィス・プレスリー殿は叫んだ。
「・・・そのあなたさまの凝りに、時効はあるんか?」
と、子供に毎日勉強を叩き込んでいるストレッチ屋は明るく微笑して独りごちた。
「あー、どんなもんですかねえ、ごっひょっひょっひょっぶー」
と、裸足のまま靴をはくことも多いエルヴィス・プレスリー大臣はスマイルで曖昧にした。
マッサージをみっちりと実施したためにコリは期待を上まわるほど消滅した。
「あ、ヒューマンボディーが軽やかになったさー、だばははははははー」
部屋に椅子と机があるといいなと思っているエルヴィス・プレスリー部長は嬉しそうにそう怒鳴った。
「よかったどすえ、ぶっ、ひひひ」
と、面白ものがあるとじっと見つめるストレッチ屋は怒鳴り散らした。
「それでー、コストはいくらなのでごぜえましょうか?」
と、腰痛の持病を持つエルヴィス・プレスリー先生は全身を震わせながら一人ごちた。多額の請求をされることも考えられるという憂慮が心の中を重くした。
「請求金額は98ルピアだよーん」
「は?割安っすねー、へっへー」
と、先ほどフライパンに焼きチキンラーメンの麺がこびりついてしまったエルヴィス・プレスリー大臣はびっくりして叫んだ。
「百ルピアで、お釣りがくるのじゃよ、ぶひーひっひ」
と、温泉が大好きなストレッチ屋は怒鳴った。
タブレットを買おうかどうか迷っているエルヴィス・プレスリーキャプテンは百ルピアを支払い、マネーを2ルピア手渡された。
「ではまた体がダメージを受けたときにはご訪問を、へっへー」
そう喚いて彼氏が他界した後、その彼氏の友達と付き合いはじめたストレッチ屋は走り去った。

新橋でマッサージ