子供

私の仕事はショッカーであり、その使命は仮面ライダーを倒すことだ。
私の子供が来年から小学生になる。
早いものである。
可愛い男の子だ。
将来は立派なショッカーになりたいそうだ。
「立派なショッカーになって仮面ライダーをやっつけてやるー」とこないだ言っていた。
夢は大きく、素晴らしいことだ。
いいよね、子供って。
ただあまりそういう事を外で軽はずみに言って欲しくないのも事実だ。
なぜなら万が一、仮面ライダーの耳に入ったらとんでないことになる。
仮面ライダーというのは悪魔の中の悪魔のような恐ろしい怪物なので、「てめえ舐めたこといいやがって、だったら子供のうちにぶっ飛ばしてやる」とばかりに私の子供に乱暴を働くかも知れない。
口は災いのものである。

まあ子供もやがては自分がライダーを倒すことは実はできないことを悟るだろう。
世の中には上には上がいるもので、その中の頂点がライダーなのである。
私ごときの遺伝子を受け継ぐわが子が将来ライダーよりも強くなる可能性はゼロと考えて良いだろう。
まだ子供は怖いものしらずで成長期のため元気はつらつだからそういう強気な発言をぬけぬけと言ってのけるわけだけれども、それでもやがては気付くだろう。
自分は結局のところ取るにたらない虫けらでしかないことに。
そうカスというかスカでしかないことに。
まあ、虫けらやカス、スカにもそれなりの幸福はあるので、それを頑張って見つけて欲しい。
親としてはそんな風に願うのである。

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