とある会話文

「博士発明が成功しました!」助手は叫んだ。「世紀の大発明です。博士!」
「そうかえ。それは良かったな」博士は眠そうな声で答えた。「手柄は全部わたしのものだな」
「いえでも私だって結構頑張りましたよ」助手は心外そうに言った。「少しくらいは分け前をくださいよ」
「やれやれ」博士は薄笑いを浮かべて言った。「では君にすべての手柄を上げよう。ありがたく思えよ」
「あざーす!」助手は嬉しそうに叫んだ。

助手は幸福感に包まれて街を歩いていた。
世界中の人が自分の幸せを祝福してくれているように感じられた。
あの変人の博士についていって本当によかった。
彼はしみじみとそう思った。
思えば苦労の連続だった。
発明が失敗し、大爆発を起こし、顔がススだらけになったこともあるし、髪の毛がスーパーサイヤ人のように逆立ったこともある。
時にはつき指をしたこともあるし、捻挫したこともあれば、風邪を引いたこともある。
腹痛や吐き気に悩まされたこともあった。
それら地獄のような苦しみがようやく報われたのである。
彼は一生懸命に博士に忠実に尽くしてきたがゆえに、とうとう博士は彼に微笑んだのだ。
そう、まさに博士は彼に微笑みかけたのだ。
博士は一途な人間が大好きで、彼はこの上もなく一途だった。
愚鈍の如く、一途だった。
それがとうとう花開いた、というわけだった。

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