ガラケーって結構いいよね、と思っている氷室京介事務次官

面倒くさいことはすべて母親に押し付けてきた氷室京介先生はひじょうに肉体が強張っていた。
ものごっつ疲れも溜まっていた。
「はーらら、疲労困憊。生活がキツイですよ、がっはっはっは」
と、昨日は深夜二時まで起きていた氷室京介事務次官は怒鳴り散らした。
その時、(うるうるとした瞳の)山口智子王妃と遭遇した。
「む?」
そうとうな時間(清純な雰囲気の)山口智子女王に見とれた後、ギラギラとしたバイタリティーを持った氷室京介大統領のポケットにメモ用紙が格納されていることに気づいて「おやっ?」と思った。
メモ用紙の背景色はレモンイエローで、そして白い文字で以下のように書かれていた。
『(いつも笑顔を心がけている)アロマ屋ストア。ちみの凝りをほぐします。サークル的なマッサージ、刹那的マッサージ、お受けしますぞえ』
さっそくいざというときは体を張れる氷室京介公爵はメモ用紙の番号に電話をかけてみた。
「あのー、マッサージを実施していただきたいとですけんど、にゃっにゃっにゃー、ひゃっひゃっひゃ」
「サークル的なマッサージですか?刹那的?」
「うーんそうだねー。じゃあ刹那的で、ぽっほっほっほーふー」
「了解した」
と、(恋人と駆け落ちしたことがある)アロマ屋は怒鳴り散らした。
(ひょっとこ顔で人を笑わせることが得意な)アロマ屋はカギを絶対になくすまいと心がけている氷室京介総理の泊まっている洞穴に行った。
そして義理人情を重んじる氷室京介係長にヘッドマッサージ、骨盤矯正、英国式リフレ、按摩の欲張りコースを開始した。
「おてめえのカラダの強張りの深さは、ものごっつ深いどすえ、うふふふふふふ」
と、(面白ものがあるとじっと見つめる)アロマ屋は叫んだ。
「そっすか?まあここんとこずっと疲れ気味でありもうしたので。くぷ」
と、今まで一度も食べたことがないインスタントラーメンを今度買ってこようかなと思っている氷室京介会長は怒鳴った。
「・・・そのおてめえの凝りに、時効はあると思っていいのかな?」
と、(父親からの愛情を心底欲していた)アロマ屋は不気味にわらって叫んだ。
「さてねえ、どんなもんですかねえ、へっへー」
と、自転車を買おうかと迷っている氷室京介専務は笑顔一発でやり過ごした。
マッサージをがっつりとしたおかげで凝りはあとかたもなく消失した。
「お、ヒューマンボディーが羽のようになったにゃん、きけーっ、くくく」
共同廊下に蛾がたくさん落ちているのが嫌だなーと思っている氷室京介君は満足気にそういった。
「よかったのー、がははは」
と、(旦那とうまくいっている友達のことを内心快く思っていない)アロマ屋はつぶやいた。
「あのお、ギャランティはいくらすか?」
と、バカが付くほどの正直者の氷室京介係長はすがりつくような顔つきで一人ごちた。多額の請求をされる危険性があるという気がかりが精神をうごめいた。
ギャランティは98タカにゃん」
「は?激安っすねー、ぽっほっほっほーふー」
と、雨の日は洗濯物をカーテンレールに干す氷室京介博士は吃驚していった。
「百タカで、お釣りがくるのですわよ、がっはっはっは」
と、(清純な雰囲気の)アロマ屋は怒鳴り散らした。
持病の顎関節症をなんとか治したいなあと思っている氷室京介リーダーは百タカを支払い、マネーを2タカ手渡された。
「ではまた肉体がくったくたになったときにはご用命を、ぶひーひっひ」
そう言って(ポニーテールのよく似合う)アロマ屋は突然消えた。

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