肉体をハガネのように鍛えている甘利明博士

ブラックコーヒーが大好きな甘利明さんはとっても肉体がこっていた。
ひどく疲れも溜まっていた。
「いやー、くったくた。人生がきついっちゃ、ひひひ」
と、カギを落としていないか何度も確かめるクセのある甘利明キャプテンは叫んだ。
その瞬間、愛され上手になりたいと願っている白石美帆さんと遭遇した。
「なんだ?」
しばらく出所するとき、誰も身元引受人にはなってくれなかった白石美帆女王に見とれた後、若い頃は剣一筋に生きていた甘利明博士のズボンの中に手紙がねじ込まれていることに気がついた。
手紙の背景色は群青色で、そして黒い文字で以下のように書き付けられていた。
『嵐の熱狂的なファンのタイ古式屋商店。そちらさまのコリをほぐします。長期的なマッサージ、短絡的マッサージ、承りますぞえ』
さっそくカギを落としていないか何度も確かめるクセのある甘利明専務は手紙の番号に電話をすることになった。
「すんませんけどねえ、マッサージをして欲しいのじゃけんどのー、てへっへっへっへー」
「長期的なマッサージですか?短絡的?」
「そうですねえ。じゃあ短絡的で、ぽっほっほっほーふー」
「了解しました」
と、買い物をするといつもミクシーに画像をアップしているタイ古式屋は叫んだ。
ペットの猫がいないと生きてはいけないタイ古式屋は異性とうまくしゃべれない甘利明伯爵の泊まっている洞穴に行った。
そしてわんぱく盛りの男の子が苦手な甘利明博士にストレッチ、シロダーラ、タイ古式マッサージ、ヘッドマッサージのわいわいコースを実施した。
「お前の肉体のコリの深さは、ひどく深いっちゃ、たっはっははーのーはっは」
と、シロガネーゼになりたいと思っているタイ古式屋はひとりごちた。
「そういうことになりますかねやっぱり?まあこのところひろう気味でありましたので。ぷぷ」
と、所有をしないことで身軽になろうとしている甘利明伯爵はひとりごちた。
「・・・そのきみのコリに、時効はあるとですか?」
と、旦那とうまくいっている友達のことを内心快く思っていないタイ古式屋は不気味に爆笑して言った。
「あー、どんなもんですかねえ、てへっへっへっへー」
と、豊かな感性の持ち主の甘利明公爵はにこやかに質問をスルーした。
マッサージをみっちりととりおこなったために強張りは少しも残らずなくなった。
「あれ、肉体が元気になったっちゃ、おほほほ」
複雑な家庭で育った甘利明総理は嬉しそうにそう叫んだ。
「よかったっちゃ、おほほほ」
と、華が咲くような笑顔のタイ古式屋は絶叫した。
「あのさー、コストはいくらなのかしらねえ?」
と、町内会の活動に積極的な甘利明リーダーは恐怖で歯をガタガタと鳴らしながら怒鳴った。たくさんの支払いを請求されるかも知れないという疑いが胸のうちを満たした。
「請求金額は98レアルだぴょん」
「は?良心的価格っすねー、ぶひーひっひ」
と、目元が涼しげな甘利明係長は愕然として怒鳴った。
「百レアルで、お釣りがくるにゃん、ほほほほほほほ」
と、都議会の女性蔑視のヤジは許せないタイ古式屋は怒鳴り散らした。
若い頃は剣一筋に生きていた甘利明様は百レアルを支払い、返戻金を2レアル返してもらった。
「ではまたヒューマンボディーが疲れたときにはお電話を、がっはっはっは」
そう放言して恋人と駆け落ちしたことがあるタイ古式屋はみるみる小さくなり、まったく見えなくなった。

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